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CASE STUDY

MONOCOTOの元ととなるTMSとは?TMS誕生秘話

今年8月にリニューアルしてリリースされた製造業における課題をオープンイノベーションで解決するモノづくり支援サービスMONOCOTO。そのMONOCOTOも、昔は会社の窮地を凌ぐために弊社代表が編み出したモノづくりにおける秘策とも言えるものでした。(当時はTMS Total Manufactureing Solution と呼んでいた)

その誕生秘話について取材を受けた2012年1月の新聞記事です。

 

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2012年1月17日新聞記事

 

日本を支えるKANSAIモノづくり企業

 

コシオカ産業は、自動車業界や弱電業界向けバネの生産や線材加工といっ下請け加工からスタートし、今はハンガーやフックなどの日用雑貨商品をはじめとする最終製品のウエイトが高まっている。「お客さんの海外移転が進みこのままでは国内市場が縮小し、過当競争になって行く」(越岡晃司社長)と危機感を覚え、2003年ごろから事業転換を本格化してきた。

現在は日用雑貨商品など完成品が売上高の約7割を占め、従来の金属部品など部品加工が約3割となっている。同社の生産拠点は本社工場(奈良県香芝市)と中国の100%出資子会社(江蘇省連雲港市)の2拠点。生産比率国内が約4割、中国が約6割と海外生産比率が高い。中国には子会社のほかにも協力企業が約10社あり、多種多様な加工に対応できる体制整えている。

多種多様な完成品や部品加工を手がける中で蓄積してきた生産ノウハウを生かして、デザイン、設計、試作、生産、出荷という一連の流れで顧客のモノづくりをフルサポートする「TMSシステム」という仕組みを提供している。

一般的には中小製造業は製造工程の一部を外注する際、各工程ごとに別の企業に発注することが多い。同社はこれらの工程を一括で受託することで顧客の開発コストを減らすほか、開発時間や管理の手間を削減し、製造業における利益改善への貢献を目指す。量産工程も依頼がある顧客企業には、開発工程でかかる費用は不要といった対応もしている。越岡社長は「顧客が不得意とする分野をフォローしたい」と話す。

2010年は約20社へTMSを通じでモノづくり支援を行った。2011年も約20社への支援を目指す。

開発費を軽減したい製造業が利用するほか、オリジナル商品が欲しい小売業者や通販業者からプライベートブランド(PB)商品の生産依頼が増えているという。小売業向けには全国各地の店舗にタイムリーに納品できるよう、バーコードで商品を管理するなど物流体制も整えている。
またTMSシステムの中でも試作工程は「ソクモック工房」として特に力を入れる。試作品は米社の「インクジェット式フルカラー3Dプリンター」で生産。原料のセラミックパウダーに接着剤とカラーインクを噴射しながら、積層して製作する仕組み。早ければ1時間、長くても1日といった短時間で試作でき、低価格な点が特徴だ。

「手軽に試作できるため、試作品が営業ツールとして利用されている」(同)など好評という。

こうした独自のシステムを整え、顧客利便性の高い製造業として活躍を目指す。
「作るだけでなく、顧客の多様な要望に応えていく」(同)姿を模索しながら歩んで行く。